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ドラッグストアやコンビニエンスストアでは「ニオイ」に関連したエチケット商品が数多く販売されています。
夏の間は制汗スプレーやデオドラントシートなど、ボディケア関連の商品に関心が高まりますが、シーズンを問わず気になるのがマウスケアではないでしょうか。 こんな生活習慣が口臭に結びつきます。当てはまるものがないかチェックしてみましょう!
□ 朝食を抜くことが多い
□ よく噛まないで食べる
□ 硬いものより柔らかいものが好き
□ 緑茶や紅茶よりコーヒーが好き
□ 水分をあまりとらない
□ 気がつくといつも口が開いている
□ あまりおしゃべりをしない
□ 夜更かしすることが多い
□ ストレスがたまっている
□ 喫煙者であるあなたはいくつ当てはまりましたか?
口臭は発生原因によって、大きく4つの種類に分けることができます。
①生理的な口臭(起床時、空腹時、疲労時、緊張時など)
唾液の分泌量によって左右され、日内変動があります。発生場所は主に舌苔の溜まった舌の上です。
女性では、月経や妊娠など、血中ホルモンの変化や代謝が口臭の発生に関係しているとの報告もあります。②飲食物・嗜好品による口臭(ニンニク、ニラ、タマネギ、酒、タバコなど)
食品に含まれているニオイ成分による口臭で、時間とともに減少します。
③病的な口臭(口の中の病気、鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気など)
90%以上は歯周病や進行したむし歯、歯垢、歯石、入れ歯の清掃不良など、口の中の病気に原因があります。
④心因性の口臭(自臭症)
不快な口臭はほとんど認められないのに、「自分には口臭がある」と強く思い込んでしまうことです。「生理的な口臭」は誰にでも認められるものです。
あまり神経質にならず、口の中を清潔にして規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。「飲食物や嗜好品による口臭」が気になる方は、口臭予防効果の高いガムやタブレット、スプレー類などを上手に利用するとよいでしょう。
デスクワークが中心で会話をする機会の少ない人は、ガムを噛むのがおすすめです。唾液の分泌が促進され、リフレッシュ効果も期待できます。「病的な口臭」の9割以上は口の中の病気が原因です。
重症のむし歯や歯周病、舌苔や歯垢・歯石、手入れの不十分な入れ歯などから細菌が増殖し、口臭が出てくるようになります。むし歯や歯周病は早めに治療し、歯科医院で歯石除去などの定期的なケアを受けることで、口臭を予防することができます。
※ 鼻やのどの病気・・・副鼻腔炎、慢性鼻炎、慢性扁桃炎など
※ 呼吸器系の病気・・・化膿性の気管支炎、肺のカンジダ症など
※ 消化器系の病気・・・胃炎、胃潰瘍など
歯科医院に行って治療してもニオイが消えない、または歯科医院で「口の中以外に原因がある」と指摘されたら、しかるべき診療科を受診して治療を受けるようにしましょう。
ニオイの感じ方には個人差が大きく、体調や心理的要因によってもその感受性は大きく変化します。
また「ニオイの順応反応」といって、1つのニオイを長時間嗅いでいると、次第に慣れてそのニオイを感じなくなってきます。
嗅覚は、ほかの感覚と比較して、順応反応が一番強く現れることがわかっています。
そのため、口臭がものすごく強烈な人でも、持続的に自分のニオイを嗅いでいるために順応反応が起こり、自分の口臭に気づいていないことがあるのです。このことから、自分の口臭を自分で判定するのは非常に難しく、「心因性の口臭(自臭症)」のように、自分の息がにおうのではないかと不安を抱く人が多いのです。
口臭が気になったら、まずはかかりつけの歯科医院を受診することをおすすめします。
2025年5月15日号 気になる口臭
on 2025年5月15日
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